ご存じの方も多いと思いますが、日本の
アマゾンで音楽のダウンロード販売が始まりました。形式はMP3の256kbps可変ビットレート、DRMなしでの販売ということになっています。このサービスは海外のamazonではすでに始まっているもので、その先駆である米amazonでは2007年にはスタートしていました。日本ではようやく3年遅れで始まったことになります。
Amazon MP3スタートはかなり話題になっています。それは、メジャーレーベルが関与する日本のダウンロード販売サービスの中で、MP3という汎用性の高い形式を採用したこと、初めて完全にDRMフリーを実現したことが理由になっていると思われます。例えば、iTunes Storeでの形式はMPEG4 AAC、DRMは付いているものと付いていないものが混在しています(ビットレートはDRM付きが128kbps、DRMなしが256kbps)。
moraはATRACとWMAを採用していて、すべてDRM付きのようです。海外の場合は、Amazon MP3の出現によって、音楽のダウンロード販売はDRMフリーが標準という流れができ、程なく、iTunes Storeも完全DRMフリーが実現されました。
ただし、日本でのサービス開始にあたり、アマゾンがなにか特別な交渉を行ってDRMフリーを実現したのかというと、今のところはあまりそうは感じられません。というのは、ざっと品揃えを見た限りでは、今までiTunes StoreでDRMなしで出品されていた曲しか見当たらないからです。だから、国内のメジャーレーベルだと東芝EMIばかりが目立っているわけです。クラシック音楽もEMIが目立っています。これは今のところマイナーレーベルが出品されていないからのようで、徐々に改善されてくると思われます。
ところで、クラシック音楽というのは、ダウンロード販売の中ではかなり特異なジャンルで、日本のiTunes Storeでもすでに殆どの楽曲がDRMフリーで販売されています。DRMが付いているのは、DENONなど国内レーベル、海外のメジャーレーベルの一部(Deutsche Grammophon, Deccaなど)くらいでしょう。しかも、classicsonline.comやDeutsche Grammophonなど、かなりの規模の海外ダウンロード販売サービスがいくつも立ち上がっていて、日本からも制限なく利用することができます。その意味で、Amazon MP3の影響は、ポピュラー音楽ほど大きくはないだろうな、と思っています。
価格設定にしても、iTunes StoreとAmazon MP3はほぼ同じようです。Amazon MP3で「これは安い!」と思ったアルバムも、iTunes Storeで調べてみると、何だ、同じ価格やん、という経験を何度もしました。
ではAmazon MP3が不要なのかというと、そんなことはありません。ほんとに安くなっているアルバムもあるようです(私が発見したのはジャズですが)し、今後品揃えも変わってくるかもしれない。日本語が使えるというのも、人によっては利点でしょうし、そもそも選択肢が増えるのはいいことです。
使い勝手の面でも、Amazon MP3は面白いところがあります。CDとMP3が両方出品されている場合、CDのページに、MP3ダウンロード販売へのリンクが現れるのです。私は最近、CDというメディアはなるべく買いたくないなあ、と思っているので、CDのページにこのリンクが出ていたら、迷わずダウンロード販売を選ぶでしょうね。
Amazon MP3、今後も注目していくつもりです…というか、使うことが出てくると思います。