2010年8月8日日曜日

「楽譜のコピー方法」について思ったこと

長谷部雅彦さんが、自身のブログで楽譜のコピーについておもしろいエントリを書いておられました。

楽譜のコピー方法: アルス・ポエティカ~音と言葉を縫いつける

コピーはいかん、とか言う話ではなくて、やむを得ずコピー譜を配布する場合にどのようにコピーをするか、という話です。コピー譜のレイアウト方法、と言えば分かりやすいでしょうか。

概ね同感なのですが、見開きの組み合わせ方については意見が違うようです。長谷部さんのブログからちょっと引用してみましょう。
例えば、4ページある楽譜をコピーして渡すとき、皆さんはどうしますか?
まあ、ほとんどの人は、1、2ページを見開きに、3、4ページを見開きにして、紙を2枚配ると思います。
ちなみに私は、4、1ページを見開きに、その裏に2、3ページを見開きに両面コピーして、紙1枚にして配ります。別にエコってわけじゃなくて、楽譜をもらった人にしてみれば、譜めくりも自然だし、製本もせずに済むし、そちらのほうが便利だと思うからです。
私がこの楽譜を配られたとして、便利と思うかは場合によるような気がします。コピー譜をそのまま使い続けるなら、ありがたいと思うでしょう。でも、これが市販楽譜のコピーで、いずれ原本に切り替えるとするなら、最初から原本に合わせた見開きにしてほしいです。要するに、練習を続けていく過程で、見開きの状態が変わるのが嫌なのです。

指揮者の岩城宏之氏の著書に「楽譜の風景」というものがあります。学生時代に夢中になって読んだ本の一つなのですが、この中に、どうやって暗譜するか、という話があります。これも一部引用してみましょう。
一番大事で安全な方法は、目で覚えることだ。目の中にフォトコピーさせれば、いつも目の前の空間に楽譜が現れているのだから、確実である。
これ、まさに自分もやっていた方法でした。まさに楽譜を風景として覚えてしまう、というわけです。岩城氏は、この後、「春の祭典」の楽譜の版が新しくなって見開きの具合が変わってしまい、手持ちの古い版が使えなくなったらもう「春の祭典」は暗譜では振れない、と続けています。

先のコピー譜の話に戻りますと、岩城氏の話ほど深刻な状況にはならないでしょうが、それでも、見開きの状態、楽譜の風景の記憶、歌うときの体の使い方、譜をめくるという手の動作、これらはすべて連動しているわけで、見開きが変わった段階で、もう一度これらの連動を作り直さなければならなくなります。それなら、最初から原本の見開きに合わせたコピー譜をもらったほうが、多少取扱が不便であっても、私としては楽である、ということになります。

楽譜の風景 (岩波新書 黄版 250)
岩城 宏之
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