2009年5月18日月曜日

Eric Ericson Hall、誕生


エリック・エリクソン(Eric Ericson)の名前を冠したホールが誕生したようです。

Eric Ericsons körcentrum invigs

スウェーデン語の記事なので、私もGoogle翻訳に頼って内容を読んだだけで、詳しい内容は理解できていません。が、読んだ限りでは、ストックホルムにある Skeppsholm Church (Skeppsholmskyrka)という教会がEric Ericson Hallとして改装オープン(?)し、先日行われたお披露目コンサートではEric Ericson Chamber Choirを始めとする世界中の有名な演奏家や合唱団が演奏を行った、ということです。

いくらエリクソンがスウェーデンのクラシック音楽界で非常に大きな存在であるとはいえ、教会をエリクソンの名前を冠したホールにしてしまう、というのは仰天です。それで少し調べてみたところ、Skeppsholm Churchは現在教会としては使われておらず、使い道が決まっていなかったようです(Wikipediaの記述)。それなら納得です。教会という場所は、合唱のホールとしてはうってつけですからね。

それにしても、スウェーデンで合唱がいかに大きな位置を占めているか、改めて思い知らされる話でした。

ちなみに、最初に示したスウェーデン語の記事から、エリクソンへのインタビュー番組をインターネットラジオで聴くことができます。私もエリクソンの肉声は初めて聴いたかもしれません。さすがに90歳のおじいさん、という感じのしゃべり方ですが、まだまだしゃっきりしています。改めて、これからも長生きしてほしいなあ、と思いました。

Deutsche Grammophon、自社ダウンロード販売を強化

Deutsche Grammophonの自社ダウンロード販売については以前にも書きました。大手レーベルが気合いを入れて運用しているにも関わらず、クラシック音楽ダウンロード販売サイトの中では高い評価が得られていない、というのも前に書きました

そんなDeutsche Grammophonが、いつの間にかダウンロード販売を強化していました。ダウンロード形式の多様化を行っています。標準の320kbps MP3に加え、一部のアルバムで Flac 形式での Lossless encoding による販売を始めています(例えばこの辺)。

もっと興味深いのは、高音質にシフトするだけではなく、低価格への挑戦も始めていることです。多くのアルバムについて、7日間限定のストリーミング配信オプションを用意しています。ヘルプを見る限り、Flashによる独自プレイヤーを使ったストリーム配信ということのようです。価格は0.99ユーロ、現時点で128円くらいでしょうか。最近ファーストアルバムを出した注目の女性ピアニスト、ユジャ・ワン(Yuja Wang)のアルバムも、MP3とストリーミングの2オプションが用意されています。ちなみに、MP3でも10.99ユーロ、1,400円程度なので、iTunes Storeよりお得だったりします。さらにiTunes Storeとは違いDRMフリーですし。

日本でのCDレンタルみたいな感じで、面白いことを考えるなあ、と思いました。CDレンタルみたいな私的録音はできませんけど、この値段設定なら、ものによってはちょっとお試しで聴いてみてもいいかなあ、と思います。

中にはすごいのもありまして…

ストリーミングのみの販売です。どうやってCD46枚組相当を7日間で聴けと(苦笑)

2009年5月5日火曜日

最近見つけた注目合唱団(2): Stile Antico


最近見つけた注目の合唱団、2団体目は Stile Antico というイギリスのヴォーカルアンサンブルです。この団体もiTunes Storeのクラシック部門を眺めていて、偶然発見しました。各パート3名、総勢12名の少人数アンサンブルですが、とにかく若い。大学を卒業して間もないメンバーも複数人含まれているようです。しかし、Googleなどでいろいろ調べてみると、デビューアルバムが2007年のグラミー賞 the Best Small Ensemble Performanceカテゴリにノミネートされたり、この年に行われたStingのDowland project世界ツアーの前座として同行したり、と、実績充分の団体です。

ルネッサンスものをレパートリーとするヴォーカルアンサンブルにはいろいろな団体があり、個性も様々ですが、Stile Antico は非常に端正で澄んだ響きを追求する団体のように感じます。タリス・スコラーズ(The Tallis Scholars)と同じ流れに位置します。タリス・スコラーズ大好きな私は、この響きを聴いただけで、はまりました。

これまでに3枚のオリジナルアルバムを出しています。いずれもAmazon.co.jpでは扱っていないようなのですが、iTunes Storeでダウンロード購入することができますし、CDもオフィシャルサイトで購入することができます。

  • Music for Compline (2007年) Stile Antico - Music for Compline
  • Heavenly Harmonies (2008年) Stile Antico - Heavenly Harmonies - Music of Thomas Tallis & William Byrd
  • Song of Songs (2009年) Stile Antico - Song of Songs
興味深いことに、3枚のアルバムを通して聴くと、アンサンブルとしての実力が着実に上がっているのが分かります。1枚目では、特にソプラノがやや固く、アンサンブルの響きとしては今一歩と思える瞬間も多々あるのですが、2枚目ではそれが劇的に改善され、響きの凸凹が目立たなくなっています。2枚目ではまだ個人の声が突出する瞬間があるのですが、3枚目ではそれすら目立たなくなっています。私が最初に試聴したのは3枚目だったわけで、その意味でとてもラッキーだったと思います。

オフィシャルサイトで音源を試聴することができるようなので、興味を持たれた方は是非試聴してみてください。個人的には、タリス・スコラーズの正統な継承グループになるかも、と思っているくらい期待できるヴォーカルアンサンブルです。

ちなみに、自分たちの活動の宣伝の仕方が今どきの若い団体らしいなあ、と思います。なんと、自分たちのアカウントを TwitterFacebook に作ったようなのです。インターネット感度の高い方なら、これだけでピンとくるものがあるでしょう。えー、早速 Twitter でフォローさせてもらいました。そしたら10分くらいで「こっちからもフォローしたよ」と返事がありました(苦笑)。スタッフのやっていることだろうとは思いますが、なんと素早い反応。

ところで、前回ご紹介したConspirareも、今回のStile Anticoも harmonia mundi レーベルからのリリースなんですよね。harmonia mundi、いい仕事してます。