2009年4月20日月曜日

最近見つけた注目合唱団(1): Conspirare

普段から合唱をかなり聴いていると自覚しているのですが、私の聴き方は、気に入った合唱団のアルバムを追いかけていくというスタイルです。未知の合唱団や作品を探してアルバムを漁る、というスタイルではないのですね。ですので、ライブラリの曲数は多い割に、知っている合唱団の数は多くありません。

そんな私が、最近、これは!と思う合唱団に出会いました。多分、今後追いかけていく対象になるんじゃないかと思います。2団体あるので、2回に分けてご紹介します。

1つ目は Conspirare というアメリカの合唱団です。ホームページの説明によれば "a dynamic ensemble of professional singers from around the country" とありますので、メンバーが固定されていないアンサンブルということになるのでしょうか。指揮者は Craig Hella Johnson という方で、これもホームページの記述によれば、ヘルムート・リリング(Helmuth Rilling)の下で学んだとあります。現在は Conspirare のほか、Victoria Bach Festival を主催するなど、アメリカ国内で活躍しているようです。

私がこの団体を知ったのは、iTunes Store のクラシック部門の新譜案内に次のアルバムが出ていたのを見つけたのがきっかけでした。

Conspirare & Craig Hella Johnson - Requiem Conspirare & Craig Hella Johnson - Requiem

iTunes Storeクラシック部門の新譜案内に合唱のアルバムが出てくることは珍しくないので、いつも注目するわけではありません。しかし、このアルバムはジャケットがなんか印象的(日本のアマゾンでは扱っていないようなので、Conspirare のホームページにあるジャケット写真を見てください)でしたし、「Requiem」なんていう直球勝負なアルバムタイトルだったので、なんだこれ?と思って試聴したのでした。見事に策略に乗せられました。

ハウエルズ(Herbert Howells)とピッツェティ(Ildebrando Pizzetti)のレクイエムやウィテッカー(Eric Whitacre)の曲などが収録されていますが、耳を惹いたのはハウエルズとピッツェティです。どちらも有名な曲ですから、これまでにもいろんな団体が録音していますし、私のライブラリにも複数団体の演奏が入っています。それらと比較しても、Conspirare の演奏は充分注目すべきものでした。

音の流れが自然で、こちらがすっと音楽の中に入っていける感じです。ハーモニーの純度が高いので、音の流れに安心して身を任せていられる、とも言えますね。表現としては控えめになるのかもしれませんが、私はハーモニーに浸っているのが好きな人なので、こういう演奏はとても好きです。

現時点での実力は、スウェーデン放送合唱団のような超一流よりは劣るけれど、ポリフォニーのような一流レベルにはあると思いました。新譜が出てきたらチェックする合唱団になりそうです。

iTunes Storeには、このアルバムの他に Tarik O'Regan の作品集が入っています。人によってはこちらのほうが注目アルバムかもしれませんね。私はまだ聞き込めていないのですけど。リンクを張っておきます。

Conspirare & Craig Hella Johnson - O'Regan: Threshold of Night Conspirare & Craig Hella Johnson - O'Regan: Threshold of Night

2009年4月19日日曜日

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の太っ腹企画第2弾

しばらくブログを書かなかった間にたまっていたネタを、ぼちぼち蔵出ししていこうと思います。まずはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の太っ腹フリーダウンロードの話から。

以前、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(The Royal Concertgebouw Orchestra)が交響曲のライブ音源10本を無償で公開した、という話を書きました。この音源は今も公開されているのですが、先月、この第2弾が出ました。

ベルナルト・ハイティンク(Bernard Haitink, Last.fmのページ)が今年で80歳となったのを記念して、ハイティンクがロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮した交響曲ライブ音源が3本、新たに公開されました。前回と同じく、MP3形式でダウンロードできるようになっています。

Download 3 brilliant symphonic works for free - Radio 4 celebrates 80 years of Bernard Haitink

公開されたのは次の音源です。
  • ビゼー:交響曲(2000年)
  • シューマン:交響曲第1番(1981年5月1日)
  • ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(2005年9月25日)
前回と同じく、ダウンロードするにはロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のメールマガジンに登録する必要がありますが、制限はそれだけです。CDに挟み込めるブックレットのPDFが用意されているのも前回と同じです。

なお、今回は楽章ごとに別々にダウンロードできるようになっています。この点は評価できます。やっぱり、クラシックの交響曲が丸ごと1つのMP3になっていても、扱いにくいですからね。要望があったんでしょうねえ。

今回の企画も期間限定ものでしょうから、ダウンロードはお早めにどうぞ。

2009年4月18日土曜日

メンデルスゾーンの全楽譜がWWWで公開されました

今年はメンデルスゾーン(Felix Mendelssohn)の生誕200年にあたり、普段聴いているSveriges Radio P2でも心なしかメンデルスゾーンの作品が取り上げられる機会が多いように感じます。

そんな中、昨日こんなニュースを発見しました。

バイエルン州立図書館、生誕200年を迎えたメンデルスゾーンの全作品の楽譜(デジタル版)を公開 | カレントアウェアネス・ポータル

バイエルン州立図書館(The Bavarian State Library)にはミュンヘンデジタル化センター(Munich Digitisation Centre)という附属組織があり、Google Book Searchと共同で資料のデジタル化を積極的に行っているようです。ドイツ国内で最大のデジタルコレクションだということです。このセンターが、メンデルスゾーン生誕200年を記念して、メンデルスゾーンの全作品の楽譜をWWWで公開したという話です。

プレスリリースがドイツ語だったので、翻訳サイトで英語に翻訳して読んでみました。今回対象となったのは1874年から1877年にかけて Verlag Breitkopf & Härtel から出版されたメンデルスゾーンの楽譜で、おそらくこれが最初のメンデルスゾーンの全集だろうということです。

Google Book Searchと組んだプロジェクトということもあるのでしょう、誰でも無料で全ての楽譜を閲覧することができます。ということで、実際に楽譜を閲覧してみたところ、WWWでの閲覧のほか、私的利用または教育目的の利用に限り楽譜のPDFをダウンロードできるようになっていました。閲覧画面がドイツ語で書かれている上に少々分かりにくいのですが、右上のほうに小さく [PDF-Download] と書かれたリンクがあり、ここからたどるとダウンロードができます。楽譜全部だけではなく、ページを選択してダウンロードすることもできるようです。解像度も充分あり、閲覧には困りません。ただし、さすがに古い楽譜なので、鮮明さには欠けます。

今後はこんな形で、作曲家の生誕○○年とか没後○○年を記念してインターネットで資料を公開、といったイベントも増えてくるのでしょうね。Google Book Searchという巨大プロジェクトの協力あってこそできた企画だと思いますが、素直に歓迎したいと思います。

2009年4月1日水曜日

吉村信良氏、死去

吉村信良さんが亡くなられたそうです。朝日新聞のサイトより引用します。

 吉村信良さん(よしむら・のぶよし=前全日本合唱連盟理事長)が31日、慢性腎不全で死去、76歳。密葬は近親者で行う。後日に本葬を行う予定。喪主は長男伸(しん)さん。

 会社経営のかたわら、指揮者として各地の合唱団の指導に尽力し、98〜06年に同連盟理事長を務めた。01年に藍綬褒章を受章。

一瞬エイプリルフールの記事かと思ってしまいました…吉村氏のブログを見ていてもあまり体調が良くないようだったので気がかりではありましたが、そこまで良くなかったとは…76歳なんてまだまだお若いのに…

京大合唱団の出身の私にとっては、吉村氏は合唱団の大先輩であり、京都で合唱をやっているときには何かと関わりのある方でした。直接ご指導をいただくことはなかったものの、いろいろと気にかかる存在でした。

合掌。