2007年10月24日

今年のコンクールは聴きに行けません

全日本合唱連盟のページで、中高に続いて、大学・職場・一般の部の出演団体および出演順が発表されましたね。なんだかんだ言っても高水準な演奏がたくさん聴ける機会で、普段なら楽しみにするのですが…今年は両方とも聴きに行けません。

中高の盛岡は(岡山からでは)ちょっと遠すぎる上に、私用が重なってしまい、アウトです。大学・職場・一般は行きたかったんですが、普段のスケジュールから2週間早まってしまったために、なんと勤務先の大学の学園祭とぶつかってしまいました。仕事がなければコンクールを優先するのですが、あいにく研究室公開と言うものがありまして、やっぱり抜けられません。

というわけで、今年はコンクール結果の速報はまったくできません。朝日新聞や連盟のページにリンクを張るくらいのことはするかもしれませんが…あしからずご了承ください。

2007年10月17日

人生最後の演奏に立ち会ったのか

先日聴きにいった関西合唱コンクールで女声合唱団コーロ・アロードラを指揮されていた藤原桂子先生が亡くなられたという記事を目にしました。まだ裏が取れていないので、うわさ話の域を出ていないのですが…

先日の感想には書きませんでしたけど、藤原先生、関西合唱コンクールでは車いすで指揮をされていました。もしかすると何か重いご病気なのかな、とは思ったのですが、指揮が(少し動きは小さいものの)かくしゃくとしておられたので、あまり気に留めていませんでした。上の話が本当だとして、まさかこんなに早く、こういう話を耳にするとは思っていませんでした。

偶然とはいえ、人生最後の演奏に立ち会うことになったわけです。しかも、このときのアロードラの演奏はとても素晴らしいもので、私自身は金賞もあるかも、と思ったほどです。

うまい言葉が見つかりませんが、素晴らしい演奏をありがとうございました、と心から言いたいです。

クラシックレーベルがiTunes StoreでDRMフリーに

iTunes Storeで販売されているDRMフリーの楽曲の価格が値下げされました(海外の報道)。日本でも、今まで1曲あたり200円だったものが150円に、250円だったものが200円に値下げとなりました。DRMつきの楽曲と同じ値段になったわけです。

もちろんこれだけでも歓迎すべきことなのですが、ここのブログの読者にとっては、もう一つの変化のほうが大事かもしれません。上記の報道には「一部の独立系レーベルがiTunes Plusに参加し、DRMフリーの楽曲を提供する」とあります。どこが参加するのかなあ、と思っていたら、合唱関係者には重要な海外クラシックレーベルのいくつかが参加したようです。BIS、CORO、harmonia mundi、ONDINEあたりが含まれていることは確認できました。

ことクラシックのマイナーレーベルに関する限り、CD以外の販路を拡大するという意図か、iTunes Storeなどのダウンロード販売へ積極的に参加する姿勢が目立っています。私はCDはもうなるべく買いたくない(場所をとるし、買ってもすぐにiTunesに取り込んでしまってCDそのものは聴かない)ので、この傾向は歓迎すべきものです。もっとも、手軽に買えすぎて逆に出費が増えてしまっていたりするわけですが…

2007年10月8日

Nコン全国大会の感想

さて、速報だけとりあえず流したNコン全国大会の感想です。

中学の部は、金賞、銀賞は予想通りでした。真栄中は、声に深みがあって、高校の合唱を聴いているような錯覚にとらわれました。出場校の中では図抜けていたように思います。郡山二中もとてもいい演奏でした。特に自由曲のプーランク、一般の団でも手こずる難曲を、音程が正確なだけにとどまらず、音楽的にも素敵に仕上げていました。フランス語がカタカナっぽかったのがちょっと減点かな。昨年銀賞の出雲三中は、自由曲の出だしで男声がはっきりハーモニーからはみ出したのが痛かった。中学生の男声は、たぶん、私の想像以上に、音程や響きを保つのが難しいんでしょう。ほんとにデリケートなところで勝負してるんだなあ、と改めて思いました。

高校の部は、かなり予想外な審査結果でした。私の予想では、安積黎明と埼玉栄が金と銀(どちらが上かは判断できなかった)、杉並学院が銅、幕張総合、岡崎、宮城三女のうち1校が銅、という感じだったのですが…ここのブログを読んでいただいている方なら分かるかと思いますが、私は北欧の合唱団の澄んだ響きが好きで、その意味で宮崎学園のベースの響きは重すぎるという判断をしました。杉並学院が銅(というか受賞)と思ったのも同じ視点からで、ここの男声のような軽い響きは好きだし、世界の合唱の流れもそちらに向いていると思っていますので、ここが入賞するのはいい傾向だと思います。

それにしても、課題曲にポップスのアーティストを起用するのはどうなのかなあと思います。一パート一人のような(それこそゴスペラーズみたいな)編成ならともかく、20人以上の団でポップスのビート感を出すのはすごく難しいし、苦労してポップスの要素を演奏に取り入れたのに今日の講評みたいに言われては(「合唱っぽく処理したほうが結果的にはよかったようだ」とかなんとか)、いったいなんなんだ、という感じですよね。そもそも、人気取りの意図が透けて見えて、下品なことこの上ない。来年度は中学の部にアンジェラ・アキを起用するそうで…今年の高校みたいにならないことを祈りたいです。

Nコン全国大会・高等学校の部(速報)

第74回(平成19年度)NHK全国学校音楽コンクール全国大会・高等学校の部
開催日時:2007-10-08(月) 15:00〜18:00

金賞:杉並学院高等学校
銀賞:宮崎学園高等学校
銅賞:千葉県立幕張総合高等学校 、愛知県立岡崎高等学校

Nコン全国大会・中学校の部(速報)

第74回(平成19年度)NHK全国学校音楽コンクール全国大会・中学校の部
開催日時:2007-10-08(月) 10:00〜13:00

金賞:札幌市立真栄中学校
銀賞:郡山市立郡山第二中学校
銅賞:山鹿市立山鹿中学校 、札幌市立あいの里東中学校

関西合唱コンクールの感想

例年、この3連休は関西合唱コンクールとNコン全国大会が重なり、合唱三昧、コンクール三昧になります。今回は出演しなかったので、ひたすら聴くということになりました。まず関西コンクールについて、備忘録も兼ねて、印象に残った団のことを書いてみます。

ところで、さすがに朝から聴いてると疲れたので、シード演奏の前に会場を後にしました。なので、審査結果を知りません。どなたか、結果を教えていただけると(できれば順位も含めて)ありがたいです。

まず一般Bから。
  • 混声合唱団はもーるKOBE:所属合唱団なので、少々辛めの感想かも…全体に響きがぼやけて聞こえました。後ろの2団体と比べると見劣りします。また、自由曲(ラプソディー・イン・チカマツの貳の段)、なんか平板に聞こえました。強弱の問題ではないので、音色の問題かなあ。原因がよく分からないのですが。ダメ金だったそうな。
  • 豊中混声合唱団:自由曲(新実徳英の「南の島」)が熱演。感動的でした。課題曲(G2)は、各声部がクリアすぎてちょっと溶け合っていない感じ。
  • 淀川混声合唱団:パート間の相対位置の取り方が相変わらず絶妙。課題曲(G2)は、この日一番の演奏だったと思います。自由曲(KostiainenのMissa in Deo Salutare MeumよりGloria)も、比較的地味な曲ですが、北欧の感じがよく出ていていい演奏でした。途中、ちょっと乱れたか?
  • 女声合唱団コーロ・アロードラ:予想外に素晴らしい演奏。声は少々固めで、ハモリ切らない感じがしましたが、音楽はとても素敵でした。自由曲(FermiのMomenti Musicaliより Fu-Fu, Primavera)の最後、少し音が下がってしまったのが惜しい。
  • なにわコラリアーズ:課題曲(M4)の第一声を聴いた瞬間で、ここまでの団体とは別次元でした。これで1位を付けない審査員がいたら、耳を疑いますね。今年でコンクールは最後という噂ですので、聴けてよかった。
私の予想は、1位なにコラ、2位淀混、3位豊混で、ここまで金賞。4位アロードラ、5位はもーる、6位はづきで、ここまで銀賞。

続いて一般Aです。
  • Konan SOLA:甲南女子高のOG合唱団。声量はすごくあるし、響きの純度も高いのですが、響きが「青い」です。買ってきたばかりでまだごわごわしている服みたいな感じ。一般の部でトップレベルにいくには、絹みたいな柔らかさがないとつらいなあ。
  • 女声コーラス「真澄鏡」:武庫川女子大附属高のOG合唱団。現役に近い若い世代のメンバーばかりで、しかも指揮が山口英樹先生ということで、事前の評判ではかなり「台風の目」でした。課題曲(F3)、萩原さんの曲を柔らかく歌ってくれてなかなか好印象でした。自由曲(木下牧子の「絵の中の季節」から3曲)もいい感じでしたが、高音域など、難易度が上がるところで「青さ」が出てしまっていたように思います。金に届くかどうか、という印象でした。
  • 混声合唱団「花みずき」:尼崎市立立花中学校のOB・OG合唱団?指揮者の岡本尚子先生がNコン全国大会(武庫川女子大学附属中)に行かれたせいで、メンバーの一人が歌いながら要所で指揮をしていました。これで自由曲(木下牧子の「うたよ!」から2曲)を歌ったのは大健闘。
  • メンネルコール 好っきゃねん:関学高校のOB合唱団。低声系が時々がんばってしまって、胸が響きすぎてしまうのが気になりました。高声系の響きは割といいだけに残念。若いのだから、Orphei Dränger, Svandholm Singers, なにコラのようないいお手本を参考にして、いい響きを追求していってほしいです。
  • 混声合唱団 々(ノマ):指揮者が海外留学中のため、音楽や発声の指導をされている鈴木成夫先生が指揮をされていました。課題曲(G1)、自由曲(HolmboeのLiber Canticorumより3曲)とも、ヨーロッパの香りが漂う、とてもセンスのいい音楽に仕上がっていました。さすが鈴木先生。聴いていて、10年前のChoeur Cheneの音を連想しました。ここも今後に期待したい団です。
  • グレイス・シンガーズ:うってかわって老舗の団です。いつもはルネッサンスものでまとめてきますが、今年は16人で自由曲にBrahmsのWarum ist das Licht gegeben dem Mühseligenを持ってくる、かなりチャレンジングな選曲です。さすがにビブラートは隠せませんが、音楽の作りはさすがです。
  • アンサンブルVine:これまで、ここのコンクールの演奏は、わずかに違和感を感じる瞬間が1回くらいあったのですが、今年はまったくありませんでした。素敵なアンサンブルを聴かせてくれました。全国でもトップレベルに位置すると思います。今日の一般Aでは文句なしの1位だと思いました。
  • Microcosmos:だんだん疲れてきて、印象があいまいになってきました。いい演奏だなあ、と思った覚えはあるのですが…
  • カンティ・サクレ:響きが固めで、完全に溶け合っていない感じがしましたが、音楽はよかったです。
  • 合唱団LABO:15人でBarberのAgnus Deiをやるという、たいへんチャレンジングな選曲。決定的な破綻はなかった(これだけでもすごいこと!)と思うのですが、声質が固く、はもっている感じがあまりしなかったです。
  • 合唱団Vivo:長田高校のOB・OG合唱団?ホモフォニーの部分はいい響きがするのですが、ポリフォニックな場所になると男声、特にテナーの発声の未熟さが目立ってしまいます。まだ若い団なので、今後に期待。
  • 創価学会関西男声合唱団:いつも圧倒的な声量で会場を響きで満たす団で、正直「そこまでやらなくても…」と思うことが多かったのですけど、今年は音楽的に破綻をきたさない程度に抑えてきました。もともと持ち声はいいですから、今年くらいの響きに抑えたほうがいい合唱になると思います。
  • 和歌山ユース合唱団:和歌山児童合唱団のOG。年齢層は大学生くらいだと思います。最近流行の演出まじりの演奏で、会場をわかせていました。ところどころでざらつきのある声が混じって聞こえたような気がします。もうちょっと純度の高い響きを期待したのですが。
一般Aの予想は、1位はVine、2位以下は順位が決めにくいのですが、カンティ・サクレ、関西創価、和歌山ユースあたりが金賞。真澄鏡が金賞に食い込めるかなあ、という感じです。あと、個人的には、々が上位で評価されるといいなあ、と思いました。

追記:結果を掲載しているページを見つけました。Medieval Voiceのあの方ですね。感謝。一般Bが、1位なにコラ(全審査員1位)、2位豊混、3位淀混、4位はもーるで、ここまで金賞。5位はづきでここまで銀賞。6位アロードラ。一般Aが1位Vine、2位関西創価、3位LABO、4位真澄鏡でここまで金賞。5位サクレ、6位々、7位Konan SOLA、8位和歌山ユースといったところです。